最近〇〇プレックスというメニューをよく見かけるようになってきました。
トリートメントとはまた違うメニューなのでどういうタイミングで活用すればいいのか分からない人も多いんじゃないかなと思い記事を作りました。
ブリーチの時などに使うイメージが強いかもしれませんがブリーチだけではなくパーマや縮毛矯正、通常のカラーなんかにも使えるようになっています。
今回はこの色んなメーカーさんから出ている〇〇プレックス(以下プレックス剤)について解説していきます。
プレックス剤とは?トリートメントとはまた違うの?
プレックス剤とはトリートメントとはまた違う「ダメージの原因を取り除くもの」になっています。
厳密には一度ダメージはするのですが「ダメージを無かったことにする」という方が正しいです。
対してトリートメントは単純に髪の毛の内側に必要なタンパク質などの栄養を入れたり表面の剥がれたキューティクルの代わりとなる擬似キューティクルの役割を担うものになります。
カラーやパーマをすると髪の毛の結合の一部が一度切れます。
ただ、髪の毛は4つの結合で成り立っており全ての結合が切れるわけではありません。
施術によりますがこの内2つから3つの結合が切れると考えられています。
この切れた結合を再結合させ髪の毛を補強してくれるのが「プレックス剤」となります。
プレックス剤のメリット
まずはプレックス剤のメリットとデメリットを見ていきましょう。
まずはメリットからですが、
・施術のダメージを大幅に減らしてくれる
・髪の毛を補強してくれる
・色々なメニューと組み合わせが可能
・トリートメントと似たような効果が得られる
などとなってきます。
これらを順番に解説していきます。
・施術のダメージを大幅に減らしてくれる
プレックス剤の大きなメリットの1つですが施術のダメージを大幅に減らしてくれます。
トリートメントなども施術のダメージを回復してくれるので似ていますが違います。
前述の通り髪の毛の結合はカラーやパーマによって切れます。
この時に切れる結合の種類や数は施術によって違いますがこの切れた結合を再結合させるのがプレックス剤となっています。
つまり「一度はダメージをするけど瞬時に無かったことする」という事を髪の内部で行っています。
これがプレックス剤による切れた結合の再結合です。
この効果はダメージがある施術ほど効果を発揮します。
この特性からブリーチや縮毛矯正などダメージの大きい施術ほど効果を実感しやすく大幅にダメージを減らしてくれます。
またダメージの大きい施術では金属イオンも多く発生し髪の結合の邪魔をします。
この金属イオンを除去してくれるようなプレックス剤も存在します。
金属イオンに関しては別記事でも詳しく解説していますのでよかったらご参照ください。
・髪の毛を補強してくれる
プレックス剤は髪の毛の補強効果も大きいです。
「補修効果」ではなく「補強効果」です。
これはイメージで言うと髪の毛に少しハリが出るような感じです。
実際に髪が太くなる訳ではありませんが芯のある髪の毛に仕上がることが多いです。
・色々なメニューと組み合わせが可能
プレックス剤と聞くとオラプレックスやファイバープレックスなどの知名度の高いプレックス剤の影響でブリーチに対して使うイメージを持たれている方も多い気がします。
しかし実際は通常のカラーやパーマ、縮毛矯正などにも幅広くプレックス剤を使うことができます。
髪の毛が薬剤でダメージをする時にアルカリ剤などの成分の影響で髪の結合が切れます。
ダメージの少ないトーンダウンのカラーや緩めのパーマなどでも髪の結合は多少切れます。
再三お伝えしていますがこの切れた結合を再結合させるのがプレックス剤になります。
そのためプレックス剤はカラーやパーマであればどういったメニューとも組み合わせが可能です。
・トリートメントと似たような効果が得られる
トリートメントをしていなくてもトリートメントと似たような効果を得ることができます。
髪の不安定な結合を芯のある状態に再結合させハリを出したりするのがプレックス剤です。
これにより髪の毛が回復している訳ではないですがトリートメントと似たような効果を得ることができます。
前述の通りダメージの大きい施術の方がこの効果を実感しやすいです。
プレックス剤のデメリット
続いてデメリットですが、
・ダメージを抑える効果は絶対ではない
・トリートメントと別でまた料金がかかる
・ダメージを抑える仕組みが複雑で理解が難しい
・使ったから技術自体がうまくいく訳ではない
・プレックス剤の種類(メーカー)が多くそれぞれに特徴がある
などとなってきます。
こちらも順番に解説していきます。
・ダメージを抑える効果は絶対ではない
「ダメージが大きい施術だからプレックス剤を使う」ことは間違いではありません。
しかし「プレックス剤を使ったからダメージが大きくならない」のとは違います。
この2つは似て非なる事柄です。
例えば「ブリーチ1回でプレックス剤なし」と「ブリーチ2回でプレックス剤あり」の2パターンがあったとします。
この時に髪への負担が大きくダメージするのは当然「ブリーチ2回でプレックス剤あり」の方です。
このようにダメージは押さえますがあくまでも施術自体のダメージを無くしたり無かったことには当然できません。
・トリートメントと別でまた料金がかかる
プレックス剤とはトリートメントとはまた別の施術になるので、ほとんどの美容室では別途で料金がかかります。
ただ相場は今のところ高くはなく500円〜2000円程度のところが多いです。
トリートメントとはまた効果が違うため当然ではありますが、2つとも髪の毛のダメージを改善するものなので詳しく効果を知らないと「効果が重複するのでは?」と勘違いしがちです。
最初は誰でも疑問に思うはずなので理解できるまで遠慮なく美容師さんに聞いてみましょう。
・ダメージを抑える仕組みが複雑で理解が難しい
前述の通りトリートメントとはまた違うものになっています。
更にはトリートメントほど施術後に効果を分かり易く実感できるものでもありません。
そのためプレックス剤をやってトリートメントをやらなかった場合「やったけどこれ効果あったの?」となりがちです。
美容師さんでも理解が難しく、自分の頭では分かっていてもカウンセリングなどで上手く伝えられなかったりします。
このため美容師側もプレックス剤の提案を避けてしまいがちな傾向があります。
・使ったから技術自体がうまくいく訳ではない
プレックス剤を使ったからブリーチやパーマ、矯正が上手くいくとかは残念ながらありません。
そこは美容師さんの元々の腕次第になってきます。
ただダメージを抑えることによって結果的にパサつきによる失敗やダメージが原因の失敗は避けやすいとは思います。
他にもプレックス剤によってはカラーの色持ちをよくしてくれる効果があるものなども出ているためプレックス剤を使うことに越したことはありません。
・プレックス剤の種類(メーカー)が多くそれぞれに特徴がある
デメリットでありメリットでもありますが一口にプレックス剤と言ってもオラプレックスやファイバープレックス、スマートボンドなど今は様々なプレックス剤が存在します。
各メーカーさんは他社との差別化を図るためそれぞれのプレックス剤には独自の強みや特性があります。
美容室も在庫を多く抱えることはできないのでほとんどの美容室では1つのメーカーさんしか取り扱っていないことが多いです。
ホットペッパーのページなどを見てどのプレックス剤を扱っているか確認しておきましょう。
もちろんプレックス剤を置いてない美容室も多いので注意しましょう。
プレックス剤をやった時はトリートメントって必要ないの?
プレックス剤を使った時もトリートメントは必要になってきます。
前述の通りプレックス剤とトリートメントとでは効果は重複しません。
プレックス剤で施術のダメージを軽減しトリートメントで回復するのが一番髪の毛にいい方法です。
特にダメージの大きい施術になればなるほどこの効果の期待値は大きいです。
縮毛矯正やデジタルパーマ、ブリーチなどの時には活用していくことをお勧めします。
まとめ
プレックス剤は最近出た施術の中でも特に優秀で今回は長くなってしまいました、、、
今回のことをまとめると、
・プレックス剤とは薬剤で切れた髪の毛の結合を再結合させ髪の毛を補強してくれるもの
・一口に「プレックス剤」といっても効果効能は様々でメーカーによって強みが違う
・トリートメントと似ているが目的や仕上がりは違うため併用するのがオススメ
・基本的にカラーやパーマ、縮毛矯正など、様々な施術と組み合わせることができる
・プレックス剤を使ったからといって技術自体が上手くいく訳ではなくダメージを抑える効果も絶対ではない
・プレックス剤のダメージを抑える効果は理解が難しく複雑で美容師さんも避けがち
などとなってきます。
今回はプレックス剤という新しく出たものなので理解が難しいかもしれませんが僕なりに解説させていただきました。
今後プレックス剤を導入するお店は増えてくると思いますし上手に活用することで髪の毛のダメージをかなり抑えることができます。
特にブリーチや縮毛矯正、デジタルパーマなどダメージの大きい施術ほど効果を発揮しやすいのでトリートメントと併用し、活用してみてください。
もちろん普段のお風呂でのシャンプーやトリートメントで髪の毛を補修できれば一番簡単で安上がりです。
これはブリーチ毛の自分がずっと使っているシャンプートリートメントですがパサつかずキレイにまとまります。
身内にも紹介しているぐらいおすすめです。
今回も最後までご覧いただきありがとうございました。
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