美容室のカラーの時に根本と毛先で薬剤を分けてるのはなんで?

カラー

 

美容室でカラーをする時ってよく見ると薬剤は根本と毛先で分けてたりしますよね。

美容師さんも「では毛先のお薬も塗っていきますねー」と一言だけの人もいます。

でもよくよく考えてみたら全体を均一の色にに染めるのに根本と毛先で薬を分けるのってなんで…?とか思ったことはありませんか?

実は明確な理由があって根本と毛先でお薬を分けて塗っています。

今回はそんなカラーの些細な疑問について解説していきます。

カラーの時に根本と毛先で薬を分けるのはなんで?

結論からお答えすると「髪の毛の状態に合わせて薬を使い分けてるから」です。

ちょっと抽象的ですよね。

要するに髪の毛って

・一度以上染めた状態の毛先の毛(既染毛)

・全く染めてない状態の髪の毛(バージン毛)

この2つってキューティクルから内部まで全然違う状態なのはなんとなくイメージがつくと思います。

つまり状態が違う髪の毛に対して1つの薬で染めると色のズレが生じる事があります。

これが根本と毛先で薬を分ける理由です。

どういう薬で使い分けてるの?

どういった使い分けをしているかは、

・根本にはしっかり色が入るお薬

・毛先には優しめなほんのり色が入るお薬

で、基本的に分けています。

もちろんケースバイケースなので暗くしたい時や明るくしたい時、白髪染めかおしゃれ染めかなど様々な条件で変わります。

・根本のお薬

根本のお薬の方が強めのお薬です。

健康な閉まったキューティクルを開かないといけないのでアルカリ剤も少し強めです。

基本的にはメラニン色素を脱色してそこに色味を入れていくので入れたい色味の分、元のしっかり詰まったメラニン色素も抜かなければいけません。

なので根本はしっかり染まる強めのお薬です。

白髪染めの場合も同じです。

白い髪がしっかり染まるようにちょっと濃いめの薬の配合にしている事がほとんどです。

・毛先のお薬

毛先のお薬は根本のお薬ほど強くなくても十分に色が入ります。

一度キューティクルを開いてメラニンを抜いて色素を入れているので、次に染めるまでの間で抜けた分を少し補給するだけで大丈夫です。

ちなみにアルカリ剤で開いたキューティクルはカラー後に酸化して閉じるようにお薬は作られているので安心してください。

毛先まで一色で塗られる時があるのはなんで?

毛先まで一色で塗る時は、

・時間差で同じ色を入れる時

・毛先の色がかなり抜けている時

・初めて(かなり久々の)のカラーの時

などになります。

順番に解説していきます。

・時間差で同じ色を入れる時

根本を先に塗って時間差で毛先を塗るパターンです。

前述の通り根本の方が染まりづらいです。

根本は健康な髪なのでキューティクルを開いたりメラニンを抜いたりと工程が多いためです。

時間差で塗る例としては根本を塗り終わって10分時間を置き、毛先を塗って5分で流す、といった塗り方などです。

お薬は同じですが薬剤の反応は根本と毛先で時間差があるので変わってきますよね。

カラー剤は薬剤なので時間を置けば置くほど良く染まりますが傷む可能性が増えてもきます。

一色で染める代わりに時間でコントロールするパターンです。

・毛先の色がかなり抜けている時

毛先の色がかなり抜けている時は一色で染めることもあります。

特に白髪染めの場合だと色が抜けやすく染まりづらい人は毛先もしっかり染まるお薬で染める必要があります。

こういう場合は毎回ではなくていいものの全体を一色で染めた方がいいかもしれません。

おしゃれ染めの場合でも色落ちしやすくすぐに明るくなってしまう人は逆に優しいお薬で一色で染める場合もあります。

色落ちしやすいということは髪の毛が細かったり傷みやすかったりする髪質なので根本も染まりやすいはずだからです。

・初めての(かなり久々の)カラーの時

初めてのカラーやかなり久々でカラーの履歴が消えている人も一色で染める場合が多いです。

薬剤の履歴がないと根本と毛先の状態が近いので薬を分けない方が均一に染まってくれるためです。

ただ根本は体温の影響で薬が過剰反応しやすいので毛先を先に、根本を後から時間差で塗る事が多いです。

まとめ

今回のことをまとめると、

・カラーをする時に根本と毛先で薬を分けているのは根本と毛先で髪の毛の状態が違うから

・根本は健康なので強めの薬剤じゃないと染まらない

・毛先は傷んでいる事も多いので優しめの薬剤を使うことが多い

・場合によっては時間差で一色で塗る場合もある

・初めてのカラーの場合や久々のカラーでカラーの履歴が残ってない場合は一色で染めることが多い

などとなってきます。

 

美容師が根本と毛先の薬を分けるのにはちゃんと理由があります。

根本と毛先を同じ薬で染める時にもちゃんと理由があります。

この髪質の診断をしてのカラー剤選定は美容室だからこそできるものです。

最近はコロナ渦で自宅でのカラーリングをする人が増えているとは思います。

市販のカラー剤だけでも傷むのに同じお薬で毛先まで染めているとどうなるか、そしてそれを繰り返すとどうなるか本当に分かってほしいです。

セルフカラーと美容室のカラーの違いに関しては別記事で解説していますのでそちらもご参照ください。

一度剥がれたキューティクルは元には戻りません。

大切な髪だからこそ信頼できる美容師さんにカラーも頼んでみてはいかがでしょうか?

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