縮毛矯正とストレートパーマって実は仕上がりが全然違ってくるものになっています。
今日は僕が美容師をやっていてお客様からよく聞かれる縮毛矯正とストレートパーマの違いについて僕なりの意見を添えて解説していきます。
さらにお家では実際どう手入れしていくのかを解説していこうかと思います。
縮毛矯正とストレートパーマの違い
結論からお伝えさせていただくと縮毛矯正とストレートパーマの違いは「施術でストレートアイロンを使うか使わないか」です。
薬剤で髪の毛を柔らかくし熱でタンパク質の形を整えて固定するのが縮毛矯正です。
薬剤で髪の毛を柔らかくしてそのまま薬剤で固定するのがストレートパーマです。
なので単純に真っ直ぐにする力は縮毛矯正の方が強いです。
ただ髪質や目的などによって使い分けた方がいいものになっているのでそれぞれのメリットデメリットを解説していきます。
縮毛矯正の特徴
まず縮毛矯正について解説していきます。
手順としては縮毛矯正は癖を伸ばすために最初に髪の毛を柔らかくするお薬を使います。
その後で薬を流し、ストレートアイロンの熱で細かく癖をしっかり伸ばして2回目のお薬でその形を固定していきます。
タンパク質が固定されるので髪の毛が若干硬くなります。
縮毛矯正の特徴としては、
・癖がしっかり伸びて半永久的に持続する
・ストレートパーマよりダメージが大きく時間もかかる
・他のパーマやブリーチなどはできなくなる
などとなってきます。
これらを順番に解説していきます。
・癖がしっかり伸びて半永久的に持続する
縮毛矯正の特徴として、クセが強くてもしっかりクセを伸ばすことができます。
しっかり伸ばす分、少し毛先はツンツンした質感になります。
そして縮毛矯正の効果は半永久的に持続します。
ストレートパーマだと少しずつですが数ヶ月くらい経つとほんの少しの癖が戻ってきます。
縮毛矯正だと一度タンパク質を固定しているので癖が戻ることはほとんどありません。
ただ根本が伸びてきて根本の癖が出てきたときは毛先が真っ直ぐだったとしても癖を感じてくるので長くても半年に1回ぐらいは継続していくのがオススメです。
前髪であれば2~3ヶ月で継続的に行うのがオススメです。
ちなみに前髪の縮毛矯正に関しては別記事でも解説しています。
・ストレートパーマよりダメージが大きく時間もかかる
縮毛矯正の宿命ですがダメージがかなり大きいです。
熱を使う分どうしてもストレートパーマや他のパーマと比較しても髪の傷みが出やすいです。
アイロンで細かく癖を伸ばしていくため時間もそれなりにかかります。
だいたいの美容室でカットと縮毛矯正で3時間程度です。
ストレートパーマだとカットと合わせても2時間程度のところが多いので目安にしてください。
・他のパーマやブリーチなどはできなくなる
縮毛矯正は髪のタンパク質の形が固定されるので他のパーマはかからなくなります。
なので他のパーマをやるときは縮毛矯正をかけた部分が完全に取れてから(切ってなくなってから)でないと難しいです。
美容師さんも縮毛矯正をかける前に教えてくれると思いますが簡単にスタイルチェンジができないことだけ覚えておきましょう。
ちなみにデジタルパーマだと同じように熱を使ったパーマなのでなんとか上書きができます。
デジタルパーマに関しては別記事でも詳しく解説させていただいてます。
縮毛矯正がオススメな人
縮毛矯正の方がオススメな人は
・髪の毛のクセが強くてストレートパーマだとクセを取りきれない人
・とにかく真っ直ぐな質感にしたい人(少しでもクセが残っているのが嫌な人)
・普段から髪の癖を取るのにアイロンなどを使う手間を無くしたい人
などです。
ストレートパーマの特徴も読んでみて自分に合っている方を選んでみてくださいね。
ストレートパーマの特徴
ここからもう一つのストレートパーマについても解説していきます。
ストレートパーマは先ほどの縮毛矯正の工程のストレートアイロンをなくしたものになります。なのでお薬だけでストレートにしていくものです。
1回目のお薬で髪の毛を柔らかくし2回目のお薬でその形をキープするようにしていきます。
特徴としては、
・縮毛矯正よりはダメージが少なく済む
・完全に癖を伸ばしまっすぐにすることはできない
・元の癖が強いか弱いかによって仕上がりが大きく異なる
などとなってきます。
こちらも順番に解説していきます。
・縮毛矯正よりはダメージが少なく済む
ストレートパーマはやはり縮毛矯正よりダメージは少なく済みます。
縮毛矯正よりは、というよりパーマの中でもストレートパーマはかなりダメージレスにできる場合が多いです。
最近ではトリートメントパーマと呼ばれるような髪のゴワツキを取ってサラサラにしてくれるようなストレートパーマもあります。
このようなパーマは医薬部外品ではなく実際にトリートメントとしてメーカー側も出しています。
癖を取る力はやはり医薬部外品のストレートパーマの方が優秀ですが目的によってはトリートメントパーマもありです。
・完全に癖を伸ばしまっすぐにすることはできない
ストレートパーマは完全に癖を伸ばし真っ直ぐにすることはできません。
「ストレートパーマ」という名前なのにストレートにはならないなんて紛らわしいですね。笑
アイロンでしっかり伸ばさない分ストレートの質感は落ちますが、逆に言うと自然な癖を残しつつ、うねりを取ることができます。
今のトレンド的にも柔らかい質感のスタイルが多かったりと直線的なスタイルより曲線的なスタイルが多いので仕上がりはとても自然で「パーマしてる」って感じは出ないです。
逆に言うと中途半端だと感じるかもしれないので癖が少しでも残っていると気になるという方は縮毛矯正の方が向いていると思います。
・元の癖が強いか弱いかによって仕上がりが大きく異なる
ストレートパーマの伸び具合には限界があるため元の癖の影響を受けやすいです。
元の癖が強いとストレートパーマをしても癖が少し残ります。
逆に元の癖が弱いと縮毛矯正をしなくてもかなりストレートになってくれます。
なので周りの友達や職場の人などが「これストレートパーマだよ」など言っていても人によって大きく仕上がりが異なることは覚えておきましょう。
漫画でよくある「先に行ってろ!こいつは俺が食い止めて後から追いつく!」ぐらい信じてはいけない言葉です。
ストレートパーマがオススメな人
以上の点を踏まえてストレートパーマがオススメな人は、
・縮毛矯正ほど真っ直ぐなりたくない人
・自分のクセを少し活かしていきたい人
・とにかくダメージしたくない人
などとなってきます。
ダメージなどの観点から僕個人的にはストレートパーマで収まるならストレートパーマの方がオススメです。
ただこの辺りはライフスタイルや長さ、量感、癖の出ている場所などにもよって変わってくるので美容師さんと相談してから決めていくのがいいかと思います。
まとめ
今回のことをまとめると、
・縮毛矯正とストレートパーマの違いは「アイロンの熱を使うか使わないか」の違い
・縮毛矯正はダメージが大きくタンパク質が固定されるため少し髪質が硬くなるが癖がほぼ完全に伸びる
・ストレートパーマは癖は完全には伸びないが程よく癖を活かせてダメージも少なくて済む
・縮毛矯正かストレートパーマかは髪質だけではなく普段のライフスタイルやどうなりたいかの目的によって変わるので美容師さんと相談した方がいい
などとなってきます。
縮毛矯正かストレートパーマかは本当に人によって向き不向きが分かれてきます。
例えば縮毛矯正をいつもしているのに結局毛先がツンツンしちゃうので毎日毛先だけアイロンを使って丸みをつけてる人。
だったらそれをストレートパーマで元々のクセを活かした方が案外まとまるんじゃないかな、とか。
普段のお手入れを聞いた上でカウンセリングするのが僕ら美容師なので一概には言えません。
ただ、この記事の情報を知っているか知っていないかで次に美容室に行った時に選択肢が広がるのと柔軟に美容師さんの話を聞けますよね。
これからもそういった皆さんの悩みの解決のお手伝いをさせていただきたく記事を書いていきますね。
コメント