結局美容室のカラーと市販のカラーの違いって何?市販はやっぱ傷むの?

カラー

 

市販のカラー剤と美容室のカラー剤。

市販の方が傷むのはよく聞くけど実際なんで傷んだりよくないと言われているのか具体的にはわからなかったりしますよね。

今回は市販のカラー剤と美容室のカラー剤の違いについて具体的に解説していきます。

美容室のカラー剤と市販のカラー剤の違いは?

美容室のカラー剤と市販のカラー剤の違いは大きく

・ダメージの違い

・色味のコントロール

・手軽さ

の3つだと思います。

順番に解説しますね。

・ダメージの違い

まず真っ先に思いつくのがこのダメージですよね。

ではなぜ市販のカラー剤は傷むのでしょうか?

市販のカラー剤の中に入っている染料(色素やそれを定着させるものなど)と脱色剤(明るくする成分)が強いからと言うのは美容師じゃなくても聞いたことがあるかもしれません。

しかしそれ以上に市販のカラー剤で染めた時の独特のゴワつきや乾燥の原因はアルカリ剤が内部に閉じこもってしまうことが原因に挙げられます。

これは市販のカラー剤の中のアルカリ剤に揮発性がないためです。

揮発性(きはつせい)とは常温で気体になる性質のことです。

美容室ではアルカリが揮発するため特にシャンプーされてる時などにムッとくるようなニオイにやられたことはないでしょうか?

あれは空気中の窒素や酸素より軽いアルカリ剤として使われているアンモニアなどが揮発している証拠です。

しかし家で染めた時に多少はカラー剤のニオイはありますが、そのようなムッと咳き込んでしまう程のニオイではないはずです。

この揮発性がないアルカリ剤により髪の毛の中にアルカリが残留することになります。

これにより髪の中でタンパク質の状態が不安定になり結果としてキューティクルが開き、パサついたりゴワついたりします。

その上で元の染料や脱色剤も強いので色々な原因が重なって市販のカラー剤を繰り返し使うと傷んでくるわけですね。

・色味のコントロール

次に色味のコントロールが難しいと言うのも市販のカラー剤の特徴だとは思います。

ブリーチをしていれば別ですが市販のカラー剤で「ミルクティーアッシュ」とか、「プリティピンク」とか色々名前はあると思います。

でも染めたときの質感ってほんのり色が入るとは言えやはりベースは茶色ですよね。

これはジアミンの量も関係してきますが今回はジアミンの話は割愛します。

ジアミンについては別記事で詳しく解説しているのでそちらをご参照ください。

話を戻すと髪の毛の状態によって色味の入り方が違いますよね。

それを一色のカラー剤で、一定のジアミンにより、しかも根本と毛先を同じカラー剤で染める、これはよくよく考えてみたらかなりぶっ飛んだやり方ではないでしょうか?

そして、カラー剤の2剤に「過酸化水素水」と言うのがあります。

この過酸化水素水を美容室だと1.5%~6%の比率で髪の傷み具合や明るくするか暗くするかで調節します

ちなみに日本では薬事法という法律でカラー剤の2剤の過酸化水素水の強さは6%までと決まっています。

市販のカラー剤はこの過酸化水素水の強さが最大の6%であることがほとんどです。

つまり傷んだ髪も強い髪も猫っ毛の人も全部最大火力の6%の過酸化水素水で染めていくことになります。

繰り返しのカラーをしているほと特に市販のカラー剤は傷んでしまうということですね。

市販のカラー剤に「ブリーチ無しでもしっかり色味も入る」と言うのがニーズとして求められてないにしろこの強すぎるカラー剤を使い続けるのはいかがなものでしょうか。。。

・手軽さ

ここまで散々デメリットを書いてきましたが市販のカラー剤の最大のメリットはこの「手軽さ」ですよね。

思い立った時に染められてドラッグストアで数百円で買える。

この時間的にも経済的にも手軽で場所も選ばない手の出しやすさから市販のカラー剤から抜け出せない人が多くいると思います。

でも手に取るときは先に挙げた注意点をしっかり認識した上で選んでください。

もちろん選ぶのは読者の皆さま自身です。

まとめ

今回も長くなってしましたがまとめると、

・市販のカラー剤は染料と脱色剤が強く髪に負担がかかる

・市販のカラー剤は揮発性がないためアルカリが髪の内部に残留してダメージの原因になる

・市販のカラー剤はカラー剤の2剤である過酸化水素水が法律ギリギリの6%の濃度であり繰り返しているとダメージが蓄積されていく

・しかし市販のカラー剤は時間的にも経済的にも手軽である

美容師がこういう記事を書くのは何も美容室でカラーをするお客さんを増やしたいからというけではありません。

市販のカラー剤と美容室のカラー剤の仕組みを知り、その上で自分自身で選択して欲しいんですよね。

どんな人であってもやはり無駄に髪を傷めてほしくはないんですよ。

知っているのと知らないのとで得をしたり損をしたりします。

どちらを選ぶかはもちろん自由ですがそういった背景があることを知っておきましょう。

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