最近はブリーチカラーも増えてきましたね。
インナーカラーやイヤリングカラーなど職場でも大丈夫なカラーを確立して色を楽しんでいる人も多いのではないでしょうか?
そんな時にせっかくブリーチをしたのに色がうまく染まっていない、染まりが場所によって違うなどを、たまによく時々見かけます。
今回は髪の毛が染まりが甘かったり希望の色が入りづらい原因を見ていきましょう。
均一に髪が染まらないのはばぜ?
そもそも大前提として人間の髪は均一には染まりません。
カラー剤を塗布して時間を置けば、はい出来上がり。なんてことはありません。
CMなどではよく見かけますが実際はいろんな要素が髪を均一に染めることを邪魔しています。
髪が均一に染まらない原因は、
・襟足とトップで髪の太さやダメージレベルが違う
・根本と毛先でダメージレベルに違いがある
・根本と毛先で施術の履歴に差がある
・根本と毛先で放置中の温度に差が出る
など様々です。
よく市販のカラー剤などの説明書などを読むと「襟足から塗布してください」と書かれていると思います。
これは当然「他の部位よりも襟足が染まりにくいため」です。
美容室でも毛先と根本で時間差で塗ったり薬剤を分けたりします。
これも「根本と毛先で髪の状態が違うため」です。
また根本は頭皮の体温で温められ薬剤の反応が早っかったりしますが毛先は常温のため薬剤の反応は促進されません。
これに関しては別記事でも解説しています。
様々な要因があり私たちの髪の毛は均一には染まらないようになっています。
このような要因を計算して美容師はカラーの施術を行っています。
ブリーチした髪の毛の毛先にだけ色が入らないのはなぜ?
では本題のタイトルにある毛先にだけ色が入らないのはなぜなのか考えていきましょう。
原因はケースバイケースですがブリーチの後に毛先に色が入らない時に考えられるのは、
・ダメージが大きすぎて色が入らなかった
・ウェット(濡れている状態)で塗布した
・カラーの薬剤の選定ミス
・トリートメントなどが残っていた
などが挙げられます。
順番に見ていきましょう。
・ダメージが大きすぎて色が入らなかった
髪の毛というのはダメージをオーバーしすぎると色が入らなくなります。
これは髪が「ポーラス毛」という中身のないスカスカの状態になっている時に起こります。
ダメージを繰り返し、キューティクルが剥がされ色素が安定して入らなくなった髪の毛の状態です。
こうなるとどんな色を入れても染まりづらく、一時的に入ったとしても抜けるスピードも速いです。
イメージとしては穴がたくさん空いたチーズのような感じです。
大きな穴がたくさん空いているとたっぷりカラー剤を使ったとしてもすぐに抜けてしまうのが想像しやすいですよね?
美容師さんのブリーチの施術中のダメージ判断も大事ですが普段のダメージケアが如何に大事かが伺えますね。
・ウェット(濡れている状態)で塗布した
ウェット(濡れている状態)でカラーをすると当然ですが水分で薬剤が薄まります。
通常のカラーなら問題はありませんがブリーチの髪に色を入れたりなど急激な髪色の変化の時は、その少しの薬剤の濃さの違いで染まりにかなり影響します。
美容室にしろセルフにしろブリーチ剤を流す時にシャンプーをすると思いますが、シャンプー後にそのまま濡れた状態で塗布しない方がいい場合もあります。
特に多毛の人はウェットで塗った方が早く塗り終わるので美容師さんはウェットで塗りがちです。
しかし実際は多毛の人ほどムラになりやすいので慎重にやるなら時間がかかってもドライの状態で塗る方が安全な場合もあります。
現実的な塗り方としてはハーフウェット状態です。
これは僕自身もよく使う技ですが、ブリーチ後のシャンプーの後に少しドライヤーを当てて毛先の水分を薄めるぐらいのイメージです。
これにより塗りやすく薬剤も薄まらないという良いとこ取りができます。
ただイヤリングカラーなどのポイントではっきり色を入れたい場合は完全ドライで塗ることをお勧めします。
・カラーの薬剤の選定ミス
そもそも髪の状態に合ったカラー剤でないと染まりません。
例えばブリーチが1回なら髪質にもよりますが抜ける色に限界があります。
抜ける色に限界があると入る色にも限界があります。
ブリーチ1回なら多くの場合は明るい黄色まで届かずオレンジの明るめ〜暗めの黄色辺りに留まると思います。
そうなるとオレンジベースに色を入れていくことになるのでオレンジの反対色のブルー系の色は打ち消され、入りづらくなります。
逆に夏に人気のオレンジ系の色やレッド系の色などはブリーチ1回ののオレンジベースに塗ってもオレンジに近い色なので入りやすいです。
この時に美容師は「色相環」を意識してカラーの配合を計算しています。
。
上の画像の色相環をブリーチのときには特に計算して配合しないとカラーはうまく染まりません。
なので目的の色によって必要なブリーチの回数も変わります。
その抜けた状態に合ったカラー剤の選定を正しく行わなければなりません。
2回ブリーチをして明るく抜けた場合も同じです。
明るめの白に近い黄色と言えど黄色は黄色です。
例えば抜け具合にもよりますがブルーを入れた場合、黄色と混ざると黄緑に発色します。
青で染めたのに仕上がりは緑、よくある失敗例です。
・トリートメントなどが残っていた
来店してからそのままカラー剤を塗った時にトリートメントなどが髪の毛に残っていて染まりが悪くなるパターンです。
ただ、染まりに影響があるほどのトリートメントが残っている場合は美容師さんも気づくと思うので、このパターンはあまり気にしなくて大丈夫です。
ただ、ツヤカラーなどの透明のマニキュアが残っていた場合は要注意です。
最近はコーティング剤のようなトリートメントもありますのでそのような物を1ヶ月以内にやっていた場合も同じです。
施術前に美容師さんに申告しましょう。
透明のマニキュアやツヤカラーに関しては別記事で詳しく解説しています。
逆に根本だけが染まらないパターンの原因は?
ここまで毛先に色が入らないパターンを紹介してきましたが逆に根本に色が入らなかった人もいると思います。
では逆に根本だけが染まらない(色が入らない)パターンはどういったものでしょうか?
考えられるのは、
・根本のブリーチが足りなかった
・ブリーチ後の流しで流し残しがあった
・カラーの薬剤の選定ミス
などが考えられます。
こちらも順番に解説していきます。
・根本のブリーチが足りなかった
先ほどの色相環やオレンジの話と重なる部分はありますがブリーチが足りないと希望の色は入りません。
特にブリーチを繰り返している髪だと、リタッチ部分(根本)と、既染のブリーチ部分(毛先)で色の抜け方が違ってきます。
大体は時間差で根本を多めに時間を置きますが、それでも毛先の方がしっかり抜けていた場合、やはり均一には染まりません。
この時に根本はオレンジに近く、毛先は黄色に近い状態で抜けるので根本のオレンジと色が混ざり根本だけ色が入らないということが起こります。
根本に色味が入らない場合、このパターンが最も多いです。
・ブリーチ後の流しで流し残しがあった
施術中、ブリーチ後の流しの時にブリーチ剤の流し残しがあるとその後のカラーに当然影響があります。
「プロなのに流し残しとかあるの?」と思われるかもですがブリーチ剤はとても細かく流してシャンプーするだけでは残ってる場合も珍しくありません。
この時にブリーチでアルカリに大きく傾いているので中性に戻すという意味でも2回ぐらいは泡だてて流した方が本当は安全です。
忙しくてなかなか出来なかったりアシスタントがそこまで理解できていないのに指示が甘かったりなどで結局出来てないことが多いですね。
・カラーの薬剤の選定ミス
先ほど根本に色が入らない場合は根本のブリーチが足りない場合が多い話をしました。
そこで大体の美容師さんは根本と毛先で薬剤を分けてなんとか均一に染まるようにコントロールするわけですが、そのコントロールがうまくいかなかった時に毛先と根本で色の差が出てくることがあります。
まとめ
まとめると、
・そもそも髪の毛とは均一に染まらない
・ポーラス毛(大きくダメージしている毛)は色素が安定して入らない
・ウェットで塗ると毛先だけ色が入らないことがある
・ブリーチで抜けた状態に合わせて色相環を計算してカラーの選定をする
・ブリーチ剤は残りやすいのでしっかり流すのが大事
今回は長くなりましたが様々な原因でブリーチの後のカラーはムラになったり染まってないことがあります。
また、濡れている状態と乾いている状態で髪の毛の色というのはかなり違ってくるのでブリーチは特に色の判断を間違えやすいです。
美容師側としては「以前に染めた時はこうだった」など少しでも情報が多い方がカラーは成功に繋がりやすいので助かります。
後、できればイメージの写真もインスタグラムなどで検索したもので構わないので見せていただけると助かります。
これに関してもメリットを別記事で書いてもいます。
そして既に傷んでしまってダメージしてる人は、これ以上ダメージさせないためにもヘアケアは必須です。
ヘアケアって何から初めていいのか正直分からないし何か試してみても続かなかったりしますよね。
僕は個人的にはヘアケアは「毎日使うものを変える」のが一番簡単だと思います。
・毎日使うドライヤー前のトリートメントを変える
・毎日使うシャンプーを変える
・毎日のセット剤をトリートメントにする
など様々ですが恐らくこの中で最も簡単なのはシャンプーを変えることです。
シャンプーをしない人っていませんよね?
僕自身もずっとブリーチ毛でかなりのハイダメージなので市販のシャンプーだと髪がキシみ硬くなります。
シャンプーを変えるだけでもかなり髪が柔らかくなり扱いやすくなります。
特に生活を変えることなくダメージケアをできるシャンプーは僕のようなズボラさんにはオススメです。
このディープレイヤーのシャンプーはブリーチ毛の自分がずっと使っていますがしっとり落ち着くのでオススメです。
今回は長くなりましたが最後まで読んで頂きありがとうございました。
是非理想の髪色を手に入れましょうね。
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