カラー剤がしみやすい人ならばジアミンという言葉を聞いたことがある人も多いとは思います。
人類最大の敵の1つ「ジアミン」
こいつを攻略しないがぎり我々人類に髪を染める術は残されてもいないと言っても過言ではありません。
さて、どうでもいい前置きは置いといてカラー剤がしみる原因はこのジアミンにあると言われています。
今回はジアミンがどういったものなのか、どういった影響があるのか解説していきます。
カラー剤でヒリヒリしちゃったりお肌が弱い人などは必見です。
ジアミンと髪が染まる仕組みについて
ざっくり言うのであればジアミンとはカラー剤の色素の元です。
一般的なカラー剤は1剤と2剤を混ぜて作っています。
この1剤の中にパラフェニレンジアミンという酸化染料が含まれています。
このジアミンが2剤の過酸化水素水と混ざることによって髪の中で酸化重合し色素が定着します。
もはや何言ってるか分からない人も多いと思うので噛み砕いて説明しますね。笑
1剤の中のジアミンという小さな粒が髪の中に入って2剤と重なって大きくなり髪の中で定着する、というイメージです。
この時に髪のキューティクルを開くために1剤の中にアルカリが含まれています。
そして開いたキューティクルからジアミンなど酸化染料が入り、2剤の過酸化水素水と酸化重合し色素が定着します。
僕はよく営業中お客様に説明するときはストローで例えるんですけど、髪を1本のストローだとします。
①ストローに切り込みを入れます(アルカリ)
②切り込みから色素を入れます(ジアミンなど)
③色素がストローの中で大きくなります(2剤の過酸化水素水と酸化重合)
④キューティクルの切り込みは収斂(しゅうれん)作用により縮まります(シャンプートリートメント)
となります。
酸化染料の中にはパラフェニレンジアミン以外にも〇〇ジアミンというものはあります。
ただアレルギー反応が出るのがほぼこのパラフェニレンジアミンとなるためジアミンと言うとこのパラフェニレンジアミンを指すことが多いです。
ジアミンは髪に悪いの?
ざっくりカラー剤とジアミンの関係を知ったところで気になる髪や体への影響です。
結論、ジアミンが直接髪の毛のダメージになるわけではありません。
カラーで傷むのは酸化染料より過酸化水素水のとアルカリ剤によるものが大きいです。
従って、傷む原因と言うのはカラーの場合、明るさの選定と市販で染めた場合です。
カラーの色とは明るければ明るいほどメラニン色素を脱色しなければならず大きくキューティクルを開く必要があります。
前述の通りアルカリ剤がキューティクルを開かせるので明るくする場合はアルカリ剤が強くなります。
そうすると髪や肌の弱酸性と反発し、傷みの原因になってきます。
ちなみに市販のカラー剤と美容室のカラー剤の違いに関しては別記事でも詳しく解説させていただいています。
ジアミンは頭皮や体に良くない?
一番気になるところですよね。
結論、やはり良くはないです。
ジアミン以外の成分も化学物質なのでもちろん良くはありませんがカラー剤の成分の中でアレルギー反応が起きてしまうのがこのパラフェニレンジアミンです。
アレルギーはカラーを繰り返していると突然起こったりもすることもあります。
アナフィラキシーショックなど重度なアレルギー反応を起こすことも極々稀にあるようです。
ただ、最初から重度なアレルギー反応が出るわけではないので、ちょっとでも頭皮に違和感を感じたら担当の美容師さんに相談するのがおすすめです。
危険なジアミンをカラー剤の中に入れているのはなんで??
ここまで読んで出てくる疑問としては「そんなに危険なジアミンをなんで美容室ではずっと使っているの?」という事だと思います。
これには明確な理由があります。
前述の通りジアミンとは酸化染料です。
その中でもほぼほぼ必須になってくる黒や茶色などブラウンベースの濃い色になってきます。
この濃い色を少量で出すことができ、染まりが早く持ちが良く、他の色と混ぜ合わせて様々な色を作り出せると言う現代のヘアカラーにおいて必須ともいえる存在になっています。
特に日本では白髪染めからおしゃれ染めの自然なブラウンまで濃い色を出すことはとても重要になってくるためジアミンは無くてはならない存在になっています。
ジアミンに対しての対策はある?
しかしどうしてもジアミンが体質的に合わないという人もいると思います。
むしろこの記事にたどり着いた方はそういった人も多いですよね。
対策としては、
・ジアミンの入っていないカラー剤を使う
・体調が悪い時には染めるのをやめておく
・思い切って染めないと割り切る
・心配ならパッチテストを行う
などとなってきます。
ジアミンが入っていないカラー剤はマニキュアやヘナ、ノンジアミンカラーなど様々です。
ジアミンが得意とする奥行きのあって深みがある自然な色の発色は難しいかもしれませんが白髪なども染まらなくはないです。
おしゃれ染めの明るい色などになってくるとジアミンの配合が少なくなっているものも多いです。
これはジアミンがブラウンベースの濃い色を出すことが得意なため明るい色ではジアミンが少なくなっています。
ただ、前述の通り明るい色というのは少しダメージになりやすいのでそこは頭に入れて置きましょう。
一応ヘナとマニキュアについては別記事でも解説していますのでリンクを貼って置きます。
まとめ
今回は長くなりましたがまとめると、
・ジアミンは現代のカラーにおいては必須となる成分
・髪のダメージには直接は関係ない
・「ジアミン」と言うと大体は「パラフェニレンジアミン」を指すが基準は曖昧
・アレルギー性があるため頭皮に違和感を感じたら担当の美容師さんに相談した方がいい
などとなってきます。
今回はアレルギーなど体に関わってくることなので書ききれない部分もありましたがコメント等あればまた詳しく別視点から解説をしていこうと思います。
僕も生まれつき頭皮が弱い人間なのでカラー剤がしみやすいですが一番大事なのはそういう時に担当の美容師さんにちゃんと相談することです。
少しでも今回の記事が参考になれば幸いです。
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